年収は何で決まる?

このメディア ハック大学 では、「どうすれば年収をカチ上げることができるのか」という戦略論をお伝えしていきますが、その戦術を知る前に、攻略対象である「年収」がどのようなロジックで決まっているのかを正しく理解することが非常に重要です。つまり、年収を構成要素に因数分解し、一番コストパフォーマンスの良い(なるべく少ない時間・労力コストでなるべく年収を上げる)因数を見つけ出すことが、実際の年収アップに繋がりやすいのです。

なぜ因数分解するのか

それではさっそく年収を因数分解していきましょう。「うっ…算数…」と思われる方もいるかもしれませんので、より身近な例でこの因数分解のイメージについて説明をします。(「因数分解」と言われてすぐにイメージが湧く方は次のセクションに飛んでしまって問題ないです。)

例えば、カレーの美味しさは何で決まるかを考えてみましょう。「料理の腕」「素材のクオリティ」等、色々ありそうですね。あとは何でしょうか、これまでは提供側のパラメータだけでしたが、例えば「自分の空腹度」もカレーが美味しいかどうかを左右しますよね。もっと考えれば他にもパラメータは出てきそうですが、別に私たちはカレー屋を開くわけではないので、パラメータを探すのはここら辺にして、カレーの美味しさを以下のように定義してみましょう。

カレーの美味しさ=料理の腕×素材のクオリティ×自分の空腹度

「は?当たり前だろ」となりそうですが、因数分解することによって、以下のことができるようになります。

・具体的な行動指針を立てることができる

 例えば、料理の腕⇒練習する、素材のクオリティ⇒良い素材を買う、自分の空腹度⇒お腹がすいたときに食べる、といったイメージです。漠然と「美味しいカレーを食べよう」というよりも具体的な方針を立てることができます。

・上げやすい、上げにくい要素をそれぞれ把握することができる

 例えば、料理の腕は練習をしても時間がかかりますが、良い素材を買うのはお金をかければすぐにできます。空腹度合いなんかは自分のさじ加減次第で無料でできてしまいます。

では次のセクションからは、本来分解したい年収を見ていきましょう。

年収=業界×職種×役職(×語学力)

例外はあるので、あくまで「一般論として通じやすい」ものに留まりますが、サラリーマンの年収というものは以下の式で決まると考えています。

年収=業界×職種×役職(×語学力)

それぞれについて、具体的に見ていき、効率的に年収が上がる「実践的な方法論」をお伝えいたします。

「今小売業界にいるけど、広告業界に行くのは無理でしょ!」、「今営業サイドにいるけど、企画サイドに行くのは無理でしょ!」、「出世は難しい…」そういった声が聞こえてきます。もちろん、「全くの未経験業界に、未経験職種で、いきなり大出世!」のようなことは起こり得ません。万が一そういった機会があっても絶対にそのオファーは断るべきです。結果的にキャリアを傷つけることになりかねないからです。

より細かい戦術は次のセクション以降で詳細に話していきますが、ポイントとしてはこのパラメータを一気に変えようと思わず、一つずつ変えていくことが重要です。例えば、「同じ業界で違う職種に」「違う業界に同じ職種で」「同じ業界/職種で出世」のような形です。それであれば、案外不可能ではありません。むしろそれが不可能であれば、業界間・職種間で人材交流が行われないことになってしまいます。

現に私は約10年のキャリアで業界を2回、職種を(往復を含めると)4回ほど変えています。もちろんその中で役職も上げてきました。では、まずは業界選択において気を付けるべきポイントをお話しします。

【業界】しっかり業界ごとのビジネスモデルを見よう

ここでは、「平均年収が高い業界はココ!」という説明はしません。なぜならば、今それをお伝えしてもあまり意味を持たないからです。むしろそのような情報はググれば誰でもわかります。意味がないというのは、それは現時点での話でしかないからです。

今見えている平均年収の高さに尻尾を振って飛びつくのは、自己紹介記事(※自己紹介記事のリンク※)でもご紹介した通り「会社(業界)に依存すること」に繋がります。それよりは、ある基準にて各業界を自分の目で見て判断し、今後外部要因でその基準が正しくないものになった時にしっかりと対策ができるキャリアを作る方が100億倍重要です。

ではその基準ですが、最低条件としてビジネスモデルが強固(高収益体質)であり、ある程度サステナブルである業界が望ましいです。高収益である、というのは、なるべく少ないコスト(従業員・設備等)でより大きな収益を上げる、ことを意味し、サステナブルとは今後中長期的にもそのビジネスモデルを維持できることを意味します。

カツカツの商売をしている個人商店で人一倍働くよりも、自動化が進んだ商店で貢献をした方が分配される収益(個人の収入)も増えやすくなります。会社は(単純化のためここでは株主を無視しますが)従業員で収益を貯めてそれを分配しています。分配金の出元である収益のプールは大きいに越したことがありません。このように、どこで自分を売るか、は重要です。たとえ能力が同じ自分であっても、売る場所で価格は変わります。

例えばお茶を売る場合を考えてみましょう。

同じお茶でも、どこで売るかで値段は大きく変わります。そもそも物価が高いところで売った方が額面の価格は高くなりますし、そもそもお茶の希少性が高いところ(極端に言えば砂漠のど真ん中)で売ることでも値段は簡単に上がります。

また、高収益な業界は、一人当たりの裁量も大きくなります。これは、投資できるインフラ整備されており投資資金も潤沢なため、成長機会が自動的に多くなることを意味します。同じ時間同じ労力を割くのであれば、成長機会が大きいに越したことはありません。こういった意味でも高収益な業界を狙うことは有益ということになります。

高収益・ビジネスモデルに関しては、全て数字で公開されています。その数字を経年で見て、今の技術進歩等を鑑み、その収益を維持できるか(もしくは増減するか)をしっかりと判断したうえで業界は選択しましょう。

【職種】替えがきかない職種、できれば売上貢献する職種へ

職種選択は、業界選択よりももしかするとイメージがしやすいかもしれません。違う業界は業務の中で見えないことが多いためです。職種を選択するにあたっては、「そこで替えがきかない人材になれそうな(付加価値を出せそうな)職種」であることが重要です。

先ほどのお茶の例で行けば、同じお茶を売るにしても、同じような商品が並ぶ中一つだけ「めちゃくちゃ痩せるお茶」があれば、高い値段を払ってでも売れていきます。つまり、必要とされる機能を持っていれば、勝手に替えがきかない人材になります。

必要とされる機能とは、その環境に足りないもの(≒ニーズ)に応えているものです。ですので、ただ高機能になるのではなく、何が求められているか(そこで高機能とされるか)をしっかりと見極めてください。見極め方は簡単です。そこで働く人たちのことを解像度高く想像し、何をすべきで、何ができていなくて、何故できていないのか、また、自分がその「できていない現状」を打破できるか、を考え抜くことが重要です。

その部署でないと見えないこともありますが、他部署だからくっきりと見える課題もあると思います。その課題への改善策を手土産に挑戦する価値はあります。

また、上記よりも劣後しますが、業界選択と同じ考え方で「売上貢献度が高い職種」を狙うのもありだと思います。理由は業界選択のときと同じで、収益を多く分配されることが多いためです。現に金融機関では、売上貢献度の高い職種は「フロント」と呼ばれ、それ以外の職種よりも年収が高いケースが多いです。(業績が悪いときはその分低くなりますが…)
※もちろんこれは一般的な解釈であり、企業ごとに考え方は異なります。

【役職】意外と上げにくいパラメータではない

これは前セクションの役職選択の話にも似てきますが、その組織・部署において、「自分にしかできないポイント」を増やすことで、基本的には出世は早くなります。この「正当な評価」ができる会社・部署を探しましょう。

一方で、組織の大きさや文化などによってどんなに成果を出しても(どんなに成果を出さなくても)ほとんど評価が変わらない、という会社は、特に日系の大企業では多いかと思います。こういった、働きぶりによって年収や出世に大きくかかわる評価を変えないというのは、結果として「貢献する人の給与を下げ、貢献しない人の給与を上げている」ことになります。そのような会社に優秀な人材は残りたいと思うのか、また、そのような会社に甘んじている人はいざ市場という海に放り出されたときにどのようになってしまうのか、は明白だと思います。

もちろん、貢献できていない状態で評価をされようとしても意味がありません。また、貢献しているつもりでも、別に求めていない数字を上げることをして評価をされようとしても意味がありません。なので、方向性を決めて走り出す前に「何をやることが価値になるのか」は強く意識してください。意識し、しっかりと貢献した後に評価が変わらなければ、評価者に理由を聞いてしまっていいとおもいます。それが納得できない(貢献する人に対して分配しない)のであれば、貢献する先(会社)を変えてしまっていいと思います。

【語学力】流暢でないと仕事はできないという先入観を排除

最後が語学力です。

日本人は教育水準と比較をすると、英語ができない人がとてつもなく多いです。これは、日本人が無能ということを意味するわけではなく、教育システムの弊害だと思っています。私の世代は義務教育で英語に触れるのは中学生になって初めてなのですが、日本での教育では正確であること・テストで減点されないことを重視します。つまり、「間違えた英語を使うことは悪」と叩き込まれます。

もちろん、正しい英語を使う方がよいのは当たり前です。でも、あなたがコンビニに行って外国人の方がレジを担当されていた場合に、そこまで正確性を求めるでしょうか。助詞が抜けていたり、違和感のある表現をされていたり、丁寧に話したつもりでも聞き返されたり、等々あるかと思いますが、「まあ正確な方が良いけど、伝われば別にいいや、目的(買いたいものを買う)は果たせているし」くらいにしか思わないと思います。

ビジネスにおいても、それに近いものはあるかと思います。なぜならば、英語を流暢に話すことよりも大事なビジネスの目的があるためです。本来のビジネスの目的の邪魔をしない水準まで行けば、「会社の業績をよくする画期的なビジネスアイデアを恥ずかしさで発言しないこと」の方が、私は悪だと思います。(もちろん、ネイティブレベルを求める水準の業務もあります。私はその職には就けないです…。)

ドメスティックな人材がネイティブレベルの英語力を身に着けるためには、尋常じゃないほどの努力が必要です。でも、目標水準を「ビジネスの邪魔をしない水準」に設定をすると、ぐっと楽になります(それでも大変ですが)。市場で戦う競争相手がそういった教育システムの弊害を受けているのであれば、市場価値はコスパ良く上げれる分野だと割り切りましょう。ロジカルシンキングもプレゼンテーションも、情報化の中で上手な人は増えています。ただし、それらを「in English」という網にかけると、途端に競争相手の数が減ります。

また、そういった、上手さではなく実践的であることを重視した英会話スクールも増えてきています。そういったツールを活用し、市場価値を効率よく上げていきましょう。(英語力の重要性ははこちらの記事で解説しています。)

英語力をつけることで何が変わるかというと、「外資系への転職」が視野に入ります。外資系企業は、文化も違い、求められる水準は高くなることが多いですが報酬もそれに比例して高くなる傾向にあります。また、外資系への転職をしなくとも、日系企業において英語力を求められる機会も増えています。日系企業も少子化が進む日本だけをターゲットにするのではなく、グローバルへ進出しグローバル企業と戦わないといけなくなってきたからです。

ぜひこの高コスパ分野でスキル獲得しましょう。市場価値が上がるのはもちろん、外資系を含めた転職機会の数も跳ね上がります。

さいごに

ここでお話ししている話は、例外も多く存在します。例外まで含めて話そうとすると、とっても1記事では話せないボリュームとなってしまいますし、そもそも私がそこまで研究できているわけではありません。ただし、この記事で書いた考え方は普遍的だと信じています。

このメディアでは、理想論を語るのではなく、実践論まで昇華させた「戦略・戦術」をお伝えしていきたいと思いますので、共感していただいた方はほかの記事も読んでみてくださいね。

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